【 比企支部の紹介 】
比企支部は、埼玉県のほぼ中央部に位置する東松山市、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、鳩山町、ときがわ町で構成される地域で活動しています。田園地帯から、秩父山系を背景に置く丘陵地帯まで緑豊かな風光明媚なところをフィールドとしています。
平成30年度
平成30年度は、役員交代の年であり6月の総会以後、新役員により事業がすすめられました。
比企支部では宅建事業、生涯学習事業、ボランティア事業、スポーツ・文化・娯楽事業がありそれぞれに担当を決めて活動しています。中でも回数の多いのがスポーツ・文化・娯楽事業の中のゴルフ班です。夏と冬を除き奇数月に会員によるコンペを実施しています。また、文化班は少人数ですが県の作品展に出品することが主な内容で、弘済会だより40号の表紙を飾る優秀な作品が生まれました。
ボランティア事業としては、10月1日東松山市の社会福祉協議会と共催で赤い羽根共同募金の募金活動を東松山駅前で9人の参加のもとで行いました。
次に生涯学習事業として実施した施設見学会及び新年会と同日に実施したセミナーについて紹介します。
○施設見学会
平成30年11月21日(水)、参加者20人で借り上げバスを使用して東松山を出発しました。
目的地は筑波宇宙センター及び筑波山です。圏央道を通り筑波宇宙センターへ向かう間、車中では宅建試験の報告がされ、配布された資料をもとに反省会が行われ来年に向けての準備が始まりました。
○筑波宇宙センター
筑波宇宙センターは筑波研究学園都市の一角に約53万平方メートルの敷地で、1972年に開設された。
取り組んでいる活動は宇宙からの目となる人工衛星の開発や運用及びその観測画像の解析、「きぼう」
日本実験棟を用いた宇宙環境利用や宇宙飛行士の養成と活動推進、ロケット輸送システムの開発と技術
基盤確立推進となっているようです。
宇宙センターに到着するとまず目に入るのが、駐車場近くに設置されている実物のHⅡロケットで、全
長50mもあるこのロケットは10年の歳月をかけて開発した国産のロケットです。当時の国際水準の打ち
上げ能力があり、日本は大型ロケットの技術を確立しました。その後この技術はHⅡA、HⅡBと継承され
ています。各実験棟をガイド付きツアーもあるが、今回は展示館スペースドーム内を定時に職員が説明
してくれる内容で見学しました。展示物には日本初の有人宇宙施設である「きぼう」の模型があり、中
に入ると思っていたより広く感じました。
○筑波山神社及び筑波山
昼食を済ませて筑波山神社へ向かう。
筑波山神社は坂東無双の名獄とうたわれた筑波山を境内とし、「二神の貴き御山と神代より人の言い継
ぎ」とあがめられているように、古代山岳信仰に始まる国内屈指の古社のようです。
西峰男体山頂(871m)の盤座に筑波山大神。東峰女体山頂(877m)の盤座に筑波山女大神を祭ってい
ます。
山下の南面中腹(270m)に拝殿があり、これより山上の境内地「筑波山」を御神体として拝する古代の
形が維持されています。
筑波山は、海底に積もった地層に斑レイ岩、花崗岩のマグマが貫入し、その後地殻変動によって持ち上げ
られ、山塊となってから風雨による浸食や風化によって堆積物が削り取られたものです。従って固い斑レイ
岩が山頂部に、花崗岩を基部にした形となっています。
男体山方面には、ケーブルカー、女体山方面にはロープウェーがあります。今回はケーブルカーで宮脇駅
から筑波山頂駅に上りました。元気な会員は男体山山頂まで往復していました。往復時間に要した時間は20
分程度のようでした。天気が良く紅葉が最盛期のためケーブルカー沿線の景色はきれいだったが、遠景は霞
で見えなかったです。
○セミナー
平成31年1月25日(金)に吉見町の「桜美」を借りて新年会を行いました。この行事に合わせ「小川和紙について」のテーマでセミナーを開催しました。
セミナーの講師として、埼玉県伝統工芸士であり小川和紙工業協同組合理事長、(有)久保製紙代表の久保靖夫様を迎えて10時から1時間30分の講義をお願いしました。
細川紙は、小川町・東秩父村で古くから継承されている伝統的な手すき和紙です。その技術は昭和53年に国の重要無形文化財に指定され、平成26年にはユネスコ無形文化遺産の保護に関する条約に基づく「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に「和紙」(石州半紙、本美濃紙、細川紙)として記載されました。
江戸時代中期に紀州細川村で漉かれていた細川奉書という良質な紙の技術がここに伝えられました。大都市の江戸の住人が増え、紙の消費量も増える中、近くにあったことで紙の名産地として栄えました。
○細川紙の要件
1.原料が「こうぞ」のみであること。
2.伝統的な製法と製紙用具によること。
●白川作業を行い煮熱には草木灰又は苛性ソーダを使用すること。
●薬品漂白はおこなわず、填料を紙にしないこと添加しないこと。
●叩解は、手打ち又はこれに準じた方法で行うこと。
●抄造は、「ねり」にとろろあおいを用い、竹箕による流漉であること。
●板干し又は鉄板による乾燥であること。
3.伝統的な細川紙の色沢、地合等の特質を保持すること。