秩父支部

平成28年度 実践「エゴマづくり」

  地域支援事業として当支部で実施している「休耕地を活用したエゴマづくり」が4年目に入りました。今年も会員の心遣いで所有する土地の一部を借りることができ、耕作面積は、当初(大滝中津川は約150㎡)の10倍ほどの広さになりました。耕作地は郡市3か所に点在しているので効率的な作業活動はできませんが、H2938行く先々の耕作地の景観は、それぞれに趣があり、労働の見返りとしての元気と癒しを与えてくれます。
 昨年までは天候にも恵まれ期待した以上の収穫を上げることができ、満足したシーズンを送ることができました。果たして今シーズンはどうか、うだるような暑さが続き、渇水も心配され、不順な天候が続いたため、不安を胸に生育を見守っています。
 そこで、これまで学習・実践した「エゴマづくり」の作業行程をまとめる意味で、お伝えしたいと思います。

《歴史》
 縄文時代初期にはすでに存在していたといわれます。肥沃でもない土壌でも育ち、中山間地域の荒廃地にも向く植物です。

《品種・効用》
 エゴマはごまではありません。シソ科(青・赤紫蘇)の植物です。
 種類は、黒エゴマと白エゴマがありますが、支部では種子の収穫を目的とするため「白エゴマ」を栽培しています。種子には※α―リノレン酸と呼ばれる脂肪酸、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれています。
※α―リノレン酸で有効性が証明された病気……動脈硬化、心臓病、アレルギー、老人ボケなど。

 《エゴマづくり》 

【土づくり】 定植1月ほど前に苦土石灰(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)をまきます(目安1㎡当り80〜100g)。2週間ほど前に完熟堆肥、有機配合肥料をまきます。(目安1㎡当り1〜3㎏)

【播種・育苗】 5月上旬〜6月上旬 5〜6人の会員個々の庭で茎の長さが5〜10㎝程度になるまで苗を育てます。苗床はポリポットです。

【定植】 6月上旬〜下旬 ポリポットからはずした苗1本1本を畑に手植えします。株間は30〜40cm程度が目安です。畝間は120㎝程度とります。畝は水はけをよくすることから高畝(15㎝程度)にします。

【生育管理】 除草を実施します。支部では1〜2回程度です。水撒きは土が乾いたらする程度で差支えありません。摘心はしていません。 H2938A

【収穫・乾燥】 10月中旬〜下旬 茎葉が全体の1/3程度黄色く変わった頃、鎌又は鋸で刈り取ります。刈り取った束は天火乾燥させます。

【調製】 乾燥後、種を脱粒させます。脱粒した種は農家からお借りした※「唐箕」という農具にかけ、さらに、水洗いして石や土を取り除き、種をもう一度乾燥させます。
※「唐箕」……もみ殻やわら屑を風で取り除く機械。

《エゴマの食べ方》
 お浸し、ふりかけ、味噌汁、餅……等

  以上、学習・実践した「エゴマづくり」をまとめてみました。難点は、土づくりから調製までの期間と手間を要します。汗をかいて元気を図る(利点もある。)など、興味を持って挑戦してみようと思われた方は参考にしてください。

 

平成25年度 中津川イモとエゴマの栽培

イモとエゴマ1 当支部は昨年に引き続いて中津川イモを栽培しました。栽培地は秩父市中津川地区(旧大滝村)の中心部にある休耕地を借用して実施しました。4月18日に会員11名がマイカーに乗り合わせ秩父地方庁舎から約40㎞離れた中津川へ向かいました。中津川には40戸ほどの家がありますが、今では29世帯40人しかいないそうです。私たちが現地へ着くと近くの人が寄ってきて歓迎を受けます。現地の方達は赤イモ(中津川イモの別名)の作り方やエゴマの栽培方法などを助言してくれます。
 中津川イモは中津川で採れるイモだけをいいます。それ以外の赤イモは大滝イモといわなければならないそうです。このため中津川イモは人気商品ですが、今は栽培する人が少なくなり、需要の半分程度しか採れないため引っ張りだこになっています。ですから赤イモを堀上げるとその場で現地の人が買い上げてくれます。
 赤イモの作り方はジャガイモと違って、肥料はあまりやりません。また、土寄せも不要です。困ったのは耕作地が10年ほど耕作していなかったのでスギナがはびこり、畑一面スギナ畑になってしまうことです。本年もスタッフ総出でスギナの抜き取り作業を行いました。

イモとエゴマ4 本年は収穫時に雨降りが続き堀上げが半月も延びてしまいました。そのため、イモが育ちすぎて少し大きくなってしまい商品価値が落ちましたが、市場価格で引き取ってもらいました。赤イモは種芋の5倍程度の収穫があるとされています。当支部で蒔いた種芋は30㎏でしたが、収穫は180㎏ありました。
 堀上げ直後にエゴマの苗を植え付けました。苗は秩父市内でポットで育てたものです。100本の苗を用意しましたが、苗が不足したので現地の方に分けていただき補植することができました。ところが、現地の苗の種類違いで収穫したエゴマは、白黒混ざったものとなってしまい、販売することができなかったのです。やむを得ないので収穫できた6㎏のエゴマを会員20名に引き取ってもらい、代金は会員の協力で約1万円を回収することとなりました。

イモとエゴマ6 次回のエゴマは同じ種のみで育苗したものを栽培する予定です。中津川は往復80㎞の道のりで、年間5回ほど中津川へ赴きますが、現地の人たちとの交流によって地域の活性化に少しでも役立つことができればと思っています。私たちは畑作業に汗を流し、すばらしい自然に囲まれて気持ちのいい日を過ごすことに満足しています。